早食いはガンを呼ぶ
≪唾液の驚くべき解毒力≫
唾液は発ガン物質を解毒する。
同志社大学の西岡一教授が確かめた。
サルモネラ菌は、発ガン物質を作用させると突然変異を起こす。
発ガンのテストに最もよく用いられる方法だ。
ところが、これに唾液が加わると、突然変異が極端に減る。
教授は、代表的な発ガン物質20種類について、一つひとつ実験した。
魚の焼けこげに含まれる発ガン物質は、サルモネラ菌10億個あたり660個に突然変異をおこした。
ところが、唾液を混ぜたものは、わずか50個にすぎなかった。
スパイスに含まれるケルセチンという変異物質は、350個が突然変異をおこしたが、唾液を加えたものは60個に減った。
発ガン性が強烈で使用が禁止されたAF-2という防腐剤は、600個に突然変異をおこしたが、唾液を加えると30個に減った。
タバコに含まれる強力な発ガン物質、ベンツピレンの場合も、唾液を作用させると、サルモレラ菌の突然変異は同じように激減した。
唾液の解毒作用は、温度が体温と同じ37度のときに最も効果が大きいことから、効力は酵素の作用だと推測されている。
実験では、唾液に接触した時間が15秒以内では効果が小さく、30秒を超えると格段に高くなることも分かった。
つまり、ガンを予防するには、食物をじっくりと噛むことが必要だ。
せかせかと早食いする現代人にガンが多発する一因がここにある。
せっかちに早食いするのでなく、よく噛んで食うことがガンを防ぐ。
唾液はガン予防の強力な武器なのだ。
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